青い春

2007年6月1日
観よう観ようと思ってて、でもその実ずっと敬遠してた。
期待してたから裏切られるのが嫌で、
だからもう観なくてもいーやって思ってた。


…やばい。呑まれた。

痛い痛い痛い。吐きそう。
こういうの観ちゃうとほんともうなんも要らないから、欲しくないから、お願いだからなにも与えないで見せないで近寄らないでってなる。

爆発するから
膨らんでってゆき場がなくて、どうしようもなくなって
限界まで張りつめて、ぎりぎりのところ
表面張力でどうにか保ってるけど実際はもう余裕なんてなくて
すこしでも触れたら
僅かでも振動が伝わったら
そういう切羽詰ったところで綱渡りしてる。

簡単に素晴らしかったなんて言いたくない。
だからなんも言わない。言えない。

誰も救われないよ。
天国の筈なのに、微塵も救いがない。

そもそも九条は救われたいなんて願ってないんだろうな。
九条が主人公として描かれてるけど、これは実際のところ青木の物語。
そうして誰も救われたいって願ってない。
多分きっと、救い、って選択肢が最初からないんだろうね。
そういう世界。

だからこそ、余計、痛ましい。

どこにも続かない、どこも目指さない、なにも救わない、誰も救われない、全部が消えてっちゃってなにひとつ残らない、限りない刹那、閉塞してる現実、虚構じみたリアル、崩壊と終焉のための音楽、眩暈、焼き尽くしたあとに残るのは灰と世界を悼むような光、その中で呼吸する僕等、永遠に見える瞬間、やさしすぎてうつくしすぎて残酷な世界。
くるしくなる。
哀しくなれないくらい、涙が流れないくらいくるしくなる。

劇場で観なくてよかった。
そしたらきっと息ができなくなってた。


さいご。

松田龍平は格好好い、と自動車かなんかのCM見て以来気になってたけどやっぱりめためた格好好かった。素敵。ちょう素敵。

そんな軽い感想で、おしまい。

 

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

最新のコメント

この日記について

日記内を検索