ねえ、魚を溺れさせる方法、知ってる?


好きな映画で五本の指に入る『溺れる魚』

http://www.pandora.tv/outSearch/index.asp?ref=da&;ch_userid=wltns0930&mode=view&id=640980
http://www.pandora.tv/outSearch/index.asp?ref=da&;ch_userid=wltns0930&mode=view&id=641543

全部観られるとこ見つけたのでうれしくなってまた観たよ。
もう五回目くらい?もっと観てるな。
ストーリ滅茶苦茶だし、B級って云われてもしょうがない気がする。
けど、でも、僕はとても好き。

キャストがね、椎名桔平、窪塚洋介、仲間由紀恵、渡辺謙、等等。
まあおっそろしく豪華。
あ、でも僕、はじめて観たときはIZAM目当てでした。笑
素敵なんだよー、雰囲気が。演技下手ってかカツゼツ悪いけど。
野際陽子なんかも友情出演してて、好い感じに壊れてて素敵。

堤監督はトリック撮ってるひとだよね。
うーん、若干トリックのが秀逸だなって思うところも多いけど
でもあんな感じのテイスト好きなひとなら愉しめると思う。よ。

明け方の海辺でパイ投げをするシーンがあってね、
その前に成宮氏(ダンサー役)が踊るんだけど、それも綺麗。
一等好きなシーンだな。
みんな一緒で、刹那で、いつ世界が終わっても好いやって。
そうやって今が愉しくて、でも、今しかなくて。
未来なんて望んでないからはしゃいでるのにどこか物哀しくって。
明日死んじゃっても構わないや、っていうね。
僕は、そういうひと達がたまらなく愛おしく思える。
わかんないけど泣きたくなるんだよなあ。

エイっぽい生物を見つけてね、それが大地震の前兆だって話で。

「絶対、絶対くるよ。大地震」
「でもそれ好いかも」
「一度、なにもかも壊れて滅茶苦茶になっちゃえば好いのに」

この会話も、好き。端的にあらわれてるよなあ。

それをすこし離れて観てる刑事ふたりは圧倒的に日常側の人間。
その温度差というかコントラストが酷く鮮やか。
窪塚の、なんかいーっすね。ってことばが、妙に痛い。

絶望も希望もない、その一刹那しかない彼等を圧倒的彼岸から眺めて
そこに含まれるいろんな哀しみも痛みも果敢なさもなんとなく感じてはいるんだろうけど、でも結局わからない。
そのひとがなんか好いね、って云うってこと。
なにが好いのかわかんないんだけど、でも、なんか好いね、って。
それがまた、隔たりだったりもするんだろうけど。さ。

まあとりあえづ、アマゾンから概要を引用。

日活アクション映画の“エースの錠”に心酔している白州(椎名桔平)と、女装癖のある秋吉(窪塚洋介)。刑事としての自覚にまったく欠いているこのふたりに、警察内の内部犯罪を取り締まる特別監察官室の相川(仲間由紀恵)は、公安部警部・石巻の動向を探らせることに。石巻は大手フィルムメーカーのダイトーやチャイニーズ・マフィアとの癒着が疑惑されている。そんな折り、ダイトーに“溺れる魚”と名乗る者からEメールで脅迫状が送られて来た…。

実際、話の筋を愉しむより(そんなもんあってないようなもの)雰囲気を味わいたいひと、笑いたいひとに是非。

原作の戸梶圭太は嫌いな作家のひとりなんだけど。
話というより文章が嫌い。ガサツで品が無い印象。
『燃えよ刑務所』もこのあいだ読んでみたけど結局嫌いだったなあ。
この映画だともうまるで別物のお話になってるところも、好い。

100分くらいの映画なので、息抜きにどぞー。

 

コメント

ann grazer yoko
ann grazer yoko
2009年6月7日18:32

君などに、警察の内部の苦悩など、監察の汚さなど、現場で働いている良心的’刑事や警察官の葛藤などわかるものか。ドラマなど、現実の警察とはかけ離れすぎて、笑わせるわ。

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