この道まっすぐ

2007年10月5日
夜が、金木犀の匂い。

溶け出しそう。

こんな夜に散歩してると、
肺のなかに粒子がたまってゆく気がする。
細かくて小さな、けれど確実にゆっくりと密度を増して。

溢れ出したらどうしようね。

ぼうっとする。
つめたい、冬にはすこしだけ早い夜の空気。あたまの中に広がるよ。

手を繋いで歩きたいな。
なんて。

五感。

目で見て
触れて
味を確かめて
匂いで記憶して

ああ、声はもう覚えてないや。

身体全部で覚えてられたら好いのに。
どんどんこぼれて、なくなっていってしまう。
いやだな、思い出せないや。

つけられた傷跡は、もう、とっくに消えてしまった。
ずっと残ってればなあ、ずっとずっと僕が朽ちて果てるまでずっと。
そしたら、留まってられる気がするのに。

待ってるわけじゃない
けど
いつでも戻ってこられる場所。

ひさしぶりだね、って
ああ、おつかれさま。って
好きなだけいていーよ、って

世界にひとつくらい、あったって好いんじゃないかな。
そう思うよ。

だから、って訳でもないんだけど。ね。

I won’t move
I can’t move

その差はどこにあるんだろうなあ。


いつか果てと境界に触れること。
それが、指標なんだ。

 

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